なにもかわっていない。というはなし
知らんうちにここまで来て知らんうちに暮らしを続けている、哀れな人間。人間なのかそうでないのかもよくわからないくらい。人間だなんて認めたくないけれど人間としてしかやっていけない、いや人間としてやっていけているというとそれは完璧な嘘になる、しかし人間に擬態しておかねば暮らしを続けることすらままならない。
働く。壊れる。さよなら。
当たり前のことがどうしてもできないのはわたしがきちがいだから。
大切な人を大事にしたいが故にわたしの世界から追い出そうとしたのに失敗。さよならを告げて離れればよかったのに真逆のことをつたえてしまう。怖くて仕方ないからそばに置いておく。いずれいなくなるのに。
膝を痛める。肉体の感覚。要らない。
楽になりたくて行ったはずの病院、行った日からずっと気持ちが駄目。薬のことを信用出来ないからたぶん効かない。眠れる眠れないというのは興味がない。喉の奥にある毛玉と酢の塊を溶かして欲しい。
なんにも信用ならない。終わっていくのをただ見つめる。19歳になりたくない。途方もない空間。時間。絶望はともだち、希望は敵。しあわせになんかなっちゃいけない。
ひちひちと雨の音。水。 水のようになれればいいな、なれないから諦めよう。所詮この世のなにも興味をそそらない、世間体の為に興味をつくる。関心をつくる。人間をつくる。わたしはどこにもいない、わたしの中にさえ居ない。箱庭の中の惨めなフィギュア。
悲観して可愛がられるのが大嫌い。興味のない人間の心がこちらに向くのを嫌悪する。私を見るな触るな関わるな。私など居ない。幻覚だ。
とかげ。
とかげの尻尾の方がわたしで、本体はとっくに何処かへ行ってしあわせに生き延びてるかもしれないな。救いにはならない。分かれた時から無関係。
知らん他人が定期的に連絡を遣す、向こうは知り合いだと思っているらしいが。他人だ。もうなにも知らないのにまだわたしのことを知っているつもりでいるらしい。わたしがとっくにどこかへ消えたこともわからないくせに。愚か。
あたたかみのなかにからだをなげだしてもまったくしあわせにはなれない。面倒な手続き。そうしないとつなぎとめておけないのか。いいように利用されて殺される。
死にはしないけど生きられないので。
詰んでる。知ってる。ずっとそうだからもう慣れた。失敗作。不良品。そういう名前をつけないと価値もうまれない。そういう価値しかうまない。
なにかをあいしたぶんしょうをかきたかった。